暖かな日差しの降り注ぐ中、真っ白な服がきらきらと輝く。
とても広くて、でも限りある庭で、
木々は生き生きとした緑の葉を茂らせ、花は咲き誇る。
その花が負けてしまうくらいの綺麗な瞳が、
こちらを見て微笑む。
とても暖かくて、優しくて、
全ての人を幸せにしてしまえそうな程の、微笑み。
自分に欠けていた「何か」の部分に、
「何か」がすぅーっと沁み込んで来る。
そして、沁み込んだ何かが、
最初からそうであったかのように、
音も無く静かに自分の中で馴染んで、
心を満たしていった。
………今思えば、あれが初恋だったのかもしれない。
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